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HOME審美歯科治療は、歯や口元の見た目を改善することに重点を置いています。
歯科治療は、虫歯や歯周病などの歯の問題に対処する機能的治療と、歯並び、形、色など歯の見た目を整える審美的治療の二つに分けられますが、審美歯科治療では、この両方を満たす歯科治療のことを指します。
審美歯科の治療は、一般的に保険が適用されません。なぜなら、審美性を高める目的の治療は保険適用外となるためです。したがって、審美歯科の費用は通常、自由診療となります。
虫歯により黒ずんだ歯や銀歯などに、セラミックという天然歯に限りなく近い色の素材でできた白い被せ物や詰め物を装着する事で、天然歯のような美しい歯を再現することができます。虫歯だけでなく、変色した歯の治療、歯並びや歯の形の改善などにも用いられる治療法です。
保険診療でも白い詰め物や被せ物はありますが、経年的に色が劣化したり、歯に近い透明感を出すことは困難です。セラミックの歯は変色や着色が起きにくいとされています。
保険適用のレジンという素材はプラスチックの1種のため柔らかく、長年の使用で欠けたり変色することがありますが、セラミックは非常に硬く、長期的にみても、摩耗や変色のリスクは低いです。
また、汚れや歯石が、つきにくく落ちやすい素材ですので、虫歯や歯周病のリスクも低いと報告されています。
保険適用の素材に比べ、虫歯の原因となるプラークがつきにくいとされています。
セラミックは金属を用いない素材です。近年金属アレルギーをお持ちの患者様をよくお見かけします。
掌蹠膿疱症とよばれる皮膚科疾患は口腔内の金属が原因により発症した事例が報告されています。気になる方はお気軽にご相談ください。
当院では自由診療の歯に関して保証がございます。
但し、定期的にクリーニングにお越しいただける方に限ります。
詳しくは下記料金表をご覧ください。
ジルコニアセラミック
| 美しさ | ★★★★★ |
| 再発リスク | ★★★★☆ |
| 美しさ | ★★★★★ |
| 長所 | ● 人工ダイヤモンドとも言われ強度があり、噛み合わせが強い奥歯や歯ぎしりのある場合でも割れるリスクが低い。 ● 金属アレルギーの心配がない |
| 短所 | ● 健康保険適用外 |
ハイブリッドセラミック
| 美しさ | ★★★★☆ |
| 再発リスク | ★★★★☆ |
| 安全性 | ★★★★★ |
| 長所 | ● 他の種類のセラミックに比べ費用が抑えられる ● 色が白く、目立たない ● 金属アレルギーにならない |
| 短所 | ● 健康保険適用外 ● レジンを使用しているため審美性が他の種類のセラミックに劣る ● 劣化すると変色が起こる ● 強度 |
ガラス系セラミック（e-max）
| 美しさ | ★★★★☆ |
| 耐久性 | ★★★☆☆ |
| 清潔感 | ★★★★★ |
| 長所 | ● 金属アレルギーの方にも安心 ● 他のセラミックに比べ適合精度が高い ● 単独で装着する場合は他の歯の色とアンバランスに見える可能性がある |
| 短所 | ● 健康保険適用外 ● ジルコニアに比べ耐久性が低い ● セラミックのため割れる可能性がある。特に奥歯に使用すると強い噛み合わせにより、まれに破損することがある |
陶材焼付鋳造冠（PFM、メタルボンド）
| 耐久性 | ★★★★☆ |
| 安全性 | ★★★★★ |
| 美しさ | ★★★★★ |
| 長所 | ● 中身が金属なので適合精度が非常に高い ● 歴史が古く、長期的なデータが存在 |
| 短所 | ● 色調はオールセラミッククラウンに劣る。 ● セラミック部分が薄いため、欠ける可能性がある ● 中の金属により、歯ぐきが黒ずむ可能性がある。 |
笑った時に歯茎が見えてしまう。そんなコンプレックスをかかえている方は実は大勢います。生まれつきだから治すことはできない、口元を手で隠して笑うしかない、とあきらめていませんか？
どこで治せる？美容整形？と、お悩みはつきないと思います。ガミースマイルとよばれる現象は様々な原因があり、歯科で対応・改善できる場合があります。今回はガミースマイルの病態とその対応についてまとめてみようと思います。
ガミースマイルはExcessive Gingival Display（過剰な歯肉の露出）といい日本歯周病学会の用語集では、“笑ったときに上顎前歯の歯肉が過度に露出する状態。臨床的歯冠長が短いことが多く，審美性低下の原因となりうる。”と定義されています。臨床的歯冠長とは歯と歯茎の境界から歯の先端までの見かけ上の歯の長さのことをいいます。
歯科大生454人の歯肉の見え方を調査した過去の研究によると、約10%の学生がガミースマイルを有していたと報告されています。男女比では女性の方が多かったとも報告されています。どれくらいの歯肉が露出していればガミースマイルと定義するかには多数の議論があり、4 mm以上とするものや1mm以上とするものなどさまざまな報告がされています。
ガミースマイルにより露出した歯肉が乾燥することで、歯周病・虫歯・口臭などの原因になることもありますが、なによりも気になってうまく笑えないなど精神的な影響が大きいとされています。
ガミースマイルの原因は大きく５つあります。それぞれ単独が原因の場合と、いくつかの因子が複雑に組み合わさって起こるパターンがあります。
永久歯が生えてくる（萌出）ときを思い出してみてください。萌出途中の永久歯は見かけ上の歯の長さは短く、徐々に所定の位置まで萌出していきます。
その後歯肉が根の方向に引き締まっていき、正常な歯の長さになります。原因は不明ですが、受動的萌出遅延は歯肉の引き締まる過程が起こらずに、見かけ上短い歯のまま定着してしまうことをいいます。
見かけ上の歯の長さが短いため、相対的にガミースマイルになる可能性が高くなります。
一般的に笑った時に見えるのは上の歯です。歯は骨に植わっており、上の歯は上顎骨という骨に植わっています。顔面を正面から見たとき、一般的に顔面は眉のラインと鼻の直下（鼻下点）のラインで三等分できれば正常なバランスといわれています。
眉と鼻下点の間のエリアを中顔面といい、中顔面がその他の部位より占める率が高い場合、上顎骨の下方への過成長を疑います。いわゆる出っ歯の状態です。歯が上顎骨より離れているためガミースマイルが生じます。
特定の薬剤（降圧剤や免疫抑制剤）の副作用により、歯肉の過剰増殖が起こる可能性があります。歯肉が下方に張り出すことでガミースマイルが生じます。
また歯肉炎などで歯肉が腫れてしまう場合も同様にガミースマイルの原因となります。
上唇が短く、長さが不足している場合もガミースマイルが起こります。男女それぞれ上唇の平均値があり、安静時の上唇の長さと歯の露出幅を測定することで診断していきます。
上唇は安静時から最も大きく笑ったときに6から8mm挙上されるといわれています。
唇を動かす筋肉の過剰運動性により、挙上量が1.5から2倍近くになる場合があり、ガミースマイルの原因となります。
ガミースマイルの治療法は原因に応じて異なります。原因は複合することが多く、原因の適切な診査のもと以下にあるような治療法を組み合わせていくこととなります。
• 受動的萌出遅延に対しては歯肉の切除のみ、あるいは歯肉の切除と歯が植わっている骨（歯槽骨）を削ることで正常な臨床的歯冠長を獲得していきます。
• 上顎過成長に対しては、度合いに応じて矯正治療を行ったり外科的な矯正治療（骨を切って正常な位置に戻す治療）を行います。歯肉の切除も併用することがあります。
• 歯肉の過剰増殖に対しては、まず口腔清掃指導やスケーリング・ルートプレーニングと呼ばれる歯垢や歯石の除去を行います。薬剤が原因の場合は可能であれば薬剤の変更を行い、それでも改善が見られない場合は歯肉を切除していきます。
• 上唇の長さが不足している場合は、唇のマッサージやトレーニングを行います。
• 上唇の過剰運動性に対しては、軽度であれば美容分野では聞くことがあるボツリヌス注射を行い筋肉の動きを抑制します。しかし歯肉の見える幅が大きい場合は歯肉と唇の間にある粘膜を切除し縫い付ける手術を行います。
虫歯や歯周病だけでなく、口元の見た目のトラブルも生活に支障をきたす原因の一つです。
歯周病専門医は歯肉に関わる手術を日常的に行っており、歯周病だけでなく審美的改善を目的とした手術を行うことも得意としています。お悩みを抱えている方は一度、当院を受診してみませんか？日常が劇的に変わるかもしれません。
歯が美しく見えるためには適切な縦横比が必要です。その黄金比が乱れると著しく審美性を失います。黄金比が乱れる原因は様々ですが、そのうちの原因の一つが歯肉退縮です。
本来の歯肉の位置は歯のくびれている部分（歯頚部）付近に位置していることが正常です。
歯肉退縮の原因は以下に挙げられます
まずは原因を取り除くことが最優先です。適切な診断のもと原因除去を行います。その後、下がってしまった歯肉に対し、対応をしていきます。歯肉退縮には様々なパターンが有り、完全に回復できる場合とそうでない場合があります。
それでは当院で行う歯肉退縮治療をご紹介いたします。
上顎の歯肉の内部より結合組織とよばれる深部組織を採取し、退縮した部位に移植する方法です。現状最も確率の高い方法と報告されています。
同様に上顎の歯肉より組織を採取する方法ですが、上皮ごと採取して移植する方法です。保険適応になる場合がありますが、歯肉の色調の調和が取れないことが多く、術後の痛みも強いため歯肉退縮を改善する目的で選択されないことがほとんどです。
文字通り、移植すること無く下がった歯肉を上に持ち上げる手術です。軽度な場合で選択する術式となりますが王道の方法です。
結合組織移植術と歯肉歯冠側移動術を併用します。重度で広範囲の歯肉退縮に用いられる方法です。
文字で見ると恐ろしい方法に聞こえますが、術後のお痛みはそこまで強くないとお聞きします。何より審美的に改善することで、患者様からご満足をいただけることがほとんどです。
歯周病専門医は歯肉の手術の専門家です。お気軽にご相談ください。